レポ:芸術と科学の視点からひもとく、音楽と香りの関係

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東京都板橋区大山の自宅サロン

ほのかな香りと優しいタッチでカラダとココロが和らぐ時間(とき)を…

aromatherapysalon

朋香(ほのか)

セラピストのtomoです。

先日のアロマフェスタのトークセッションの備忘録です。

後半は、『芸術と科学の視点からひもとく、音楽と香りの関係』というテーマでした。

こちらは、精神科の先生とチェロ奏者の方の登壇でした。

今回、レジュメ等もなく、スクリーンに映されるだけで、写真撮影可能だったので写真で残してはきましたが、神経科医の先生の資料についてはこちらの載せるのは控えさせていただきます。

まずは、精神科の先生のお話から。

先に、先生のまとめとしては

1.香りを脳機能に作用し、

 1)リラクセーション効果

 2)認知機能向上効果

 3)コミュニケーション能力を高める作用

 4)運動機能の向上

2.音楽は運動機能を改善させるのに、有用であるばかりでなく、認知機能を改善する効果がある。

3.音楽の聞き方によって、機能する脳部位が異なることがわかった

4.香りと音楽の相乗効果が十分に得られる方法の開発が期待される。

ということでした。

五感の中の嗅覚以外は脳の後ろ半分、香り(嗅覚)は脳の奥の方を使う。

左半分はデジタル・理性・言語

右半分はアナログ・感情・非言語

ローズマリーの香りを嗅いでいる時の脳機能の左右差を資料として使っていましたが、実際に右脳が働いている状態でした。

脳機能の測定方法の説明もありました。

1.脳波:心電図と同じような感じとのこと脳の約20か所が働いているかということだと解釈しました。

2.近赤外線スペクトロスコピー(NIRS):神経活動が活性化→ブドウ糖と酸素の消費量が増加→血流量が増加→酸素化ヘモグロビンが増加→脳の血流を見るもの(血流が良い場所は栄養や酸素が多く運ばれている=使われている)

いくつかの実験結果が使用されました。

①コーヒーの豆の香りの違いで、現れるα波の量に違いがあり、精製水とマンデリンが変わらないという結果に驚きました。

コーヒーの中では、ガテマラがα波が多くあられる=リラックスできるということです。

コーヒーは飲用すると、カフェインの作用で緊張するが、香りであれはリラックスできるということなのですが、肝心のコーヒーの香りは、豆を挽いた状態なのか、コーヒーを入れる時の香りなのかがわかりませんでした。

②精油を使った実験として、精製水、レモン、ラベンダーを使用し、α波(リラックス状態)はラベンダーが一番多く現れるが、活性化(血液が多く集まる)されるのはレモンである。

α波は好き嫌いにより変わるが、ラベンダーを薄めた状態で使用すると、統計的には薬のようにリラックスし、α波は増加するとのことでした。

…ということは、ラベンダーは薄めて使えば、誰でもリラックスができるということになります。

精油に関するデータは、もちろん実験による結果からというのはありますが、脳のどの部分がどの程度使われているか…ということを目にすると、更に自分の中に落とし込めます。

③異性間のコミュニケーションで、女性がヴァーベナの香りを付け、男性の脳の変化を時間を追ってみていったところ、3分後には、右脳の血流が良くなっているのがわかりました。

香りを付けた鼻腔拡張テープで運動能力が上がるという実験。

エアロバイクを10分間行ったところ(持久力)、テープを使うと330m(平均)UP、体座位前屈(柔軟性)が、2cmUPということで、香りが運動能力を上げるということで、この商品を、今年の箱根駅伝で東海大学の選手が2名使用し、そのうちの1名がMVPをもらったとのことでした。

使用されている香りについて、質疑応答であがりましたが、先生は『HPを見てください』とおっしゃっていたので、確認してみましたが、使用している香りは見つけられませんでした。

ここから、音楽と脳機能についての話になりました。

⑤音楽と脳機能についてもあり、音楽と体操の相乗効果として、視空間認知(迷子にならない)効果が上がるそうです。

そのように考えると、デイサービス等で、香りの中で、音楽療法を行うのは効果がありそうですね。

音楽は、オーケストラ等で全体の音楽を聴くのと、1つのパートでは、聞き方により脳の働き(場所)が変わるそうです。

このあとからは、チェロ奏者の方のお話しと演奏でした。

音楽とは

〇音は形を留められない

〇時間の経過と共に変化する

これだけでも、香りと共通することですが、

言葉としても、共通するものの多く、

●調香台=オルガン

●ノート=楽譜、音、曲の調子を決める(キーノート)

があるそうです。

トークセッション前と休憩時間に演奏されたパフュマリーオルガンでも使われている香階のお話で、好きな香りと音が一致することもあるというお話もされていました。

演奏されたのは、

J.S.バッハ/『無伴奏チェロ組曲第3番プレリュード』

この曲は、

ハ長調なので真ん中のドの香階である『ローズ』の香りを嗅ぎながら聞いてくださいということでした。

ドレミの『ド』は

Dominus(ドミヌス)”のド。

ドミヌスの意味は「主」。
つまりイエス・キリスト。

よって、神=ローズと香階はなるというお話でした。

2曲目は

J.S.バッハ/『無伴奏チェロ組曲第1番プレリュード』

この曲はト長調なので

ネロリ(ト音記号最初のソ)

ベルガモット(ト音記号2オクターブのレ)

ペパーミント(ト音記号2オクターブのシ)

の香りを嗅ぎながら聞きました。

今回のスライドの楽譜は、アンナ・マクダレーナが書いた楽譜ということで、当時は、コピーなどもちろんないので、日曜日の礼拝が終わると、バッハは作曲をし、それを家族総出で書き写し、次の日曜日の礼拝に持っていく…という生活をされていたという話も聞けました。

今回、パフュマリーオルガンの演奏の時も、その曲の基調となる音から香りが作られてムエットが用意されていました。

ムエットを重ねてしまっていたのもあり、香りがそれぞれわからなくなってしまったのは失敗でした💦

前半の在宅医療や緩和ケア、後半の脳科学、音楽。

様々な組み合わせて、全ての人が香りを使えるようになると、きっと世の中も変わっていくのではないかと思います。

AEAJも、かなり科学的にアロマテラピーを広めていこうとしているようですし、今、まではかなり保守的でしたが、科学的なエビデンスが増えることにより、もっと活用できる範囲も広がっていくことを期待します。

最後までお読みいただいき

ありがとうございました😊

明日も笑顔が溢れる1日になりますように…✨

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